January 25, 2006

 Internet Archiveでおさらいするライブドア(後編)

Internet Archiveに残されている過去のwebページを見ながら、ライブドアをおさらいをしてみようという企画(?)の後編です。2002年あたりから始めてみようかと思います。なお、当時の社名は株式会社オン・ザ・エッヂです、株式会社ライブドアに変更されるのは2004年2月です。

2002年10月2日 株式会社オン・ザ・エッヂ

トップページに業務提携、企業合併のお知らせが見られるようになってきました。左ペインには同年6月に株式会社アスキーイーシーから営業を譲り受けた、アスキーストアの取扱商品が紹介されています。

2003年7月11日 エッジ株式会社(「オン・ザ・エッヂがライブドアの営業全部の譲受」プレスリリース)

当時無料ISPとして知られていた、株式会社ライブドアの営業を譲り受けたのが前年2002年10月31日のことなのですが、残念ながら2002年11月〜2003年1月にかけてのページは保存されていません。したがって発表とは異なる日付からのデータです。

2003年4月19日 エッジ株式会社

日付が前後しましたが、4月1日に株式会社オン・ザ・エッヂからエッジ株式会社へ社名変更が行われました。webとロゴがリニューアルされ、トップページには「livedoor」を冠したサービスを見つけることが出来ます。また、経営方針では次のように述べられています。

今年の方針は、強固で安定した経営基盤を維持しつつ高成長を維持することです。

特に急成長の中で歪みがちな、マネージメントの体制・営業の体制を再構成しつつ、M&A戦略を進め売上・利益を大きくしていくという難しい舵取りとなりますが、若さと勢いを武器にリスクを取ってせめて行きたいと思っております。

初春に社名もエッジ株式会社となりました。今後、革新的な製品・サービスを提供するグローバルIT企業として脱皮できるよう、社員一丸となって頑張っていきます。

かつて企業案内に「ベンチャー企業だとよくいわれますが、ベンチャーではありません。全然冒険(ベンチャー)的な事業には手を出していません。」という記載もありしましたが、ここではM&A戦略を進めるとありその変貌が興味深いところです。また自らの目標を「グローバルIT企業」に置いていたのがわかります。

2003年12月15日 エッジ株式会社(livedoorポータルがスタート)

11月9日に株式の100分割を発表して何かと騒がしい頃です。さらにもう一つ大きな動きがありました。11月27日からエッジのwebは全てlivedoor.comに統合されることになり、ネット上では一足先にライブドアへの移行が行われました。ここからがポータルサイトとしてのスタートになります。デザイン的には、yahoo!の亜流といったところでしょうか。

2004年4月3日 株式会社ライブドア

2月にエッジ株式会社から株式会社ライブドアへ社名変更しています。これでようやく堀江氏のライブドアとなりました。とはいえ、ポータルのデザイン的にはあまり変化はありません。一方で1ヶ月前の3月はM&Aが活発でした。

  • クラサワコミュニケーションズ株式会社を完全子会社化(現ライブドアモバイル)
  • ウェッブキャッシング・ドットコム株式会社を完全子会社化(2005年9月 ライブドアマーケティングに全株式譲渡)
  • 株式会社トラインを完全子会社化
  • バリュークリックジャパン株式会社を子会社化(現株式会社ライブドアマーケティング)
  • 日本グローバル証券株式会社を子会社化。(現ライブドア証券)
  • 株式会社ライブドアクレジットを完全子会社化(現ライブドアカード)
2004年6月30日 株式会社ライブドア

堀江氏によりプロ野球参入の記者会見が行われました。

2004年11月2日 株式会社ライブドア

オーナー会議の審査の結果、ライブドアのプロ野球参入は認められませんでした。ポータルになってからデザインが大きく変更されることはないようです。

2005年4月1日 株式会社ライブドア

これが一番新しい記録です。デザインは現在のサイトと比べ微妙に異なっています。ずっと細かい試行錯誤が続けられているようです。

2006年1月25日 株式会社ライブドア

今日のページです。堀江氏は代表取締役社長を退任し熊谷史人氏が代表取締役に、平松庚三氏が社長に就任しました。こうして新体制でのスタートは切られましたが、前途は多難です。

昨日からライブドアのwebサイトの変遷を見てきました。まだどこか素人臭い雰囲気を持った初期のサイトから1日100万PVを越えるポータルになるまでを見たわけですが、webは次第に洗練されていく様子を伺い知ることができました。しかし、肝心の堀江氏を中心とした幹部は経営に対する姿勢は、シンプルでもどこか素人臭いデザインのwebサイトを掲げていた頃から、ほとんど変わることがなかったのかも知れません。もしそうであれば、一連の事件がなぜ引き起こされたのかは想像に難くありません。

投稿者 bitterbit : January 25, 2006 08:29 PM